参加者は火口原の駐車場から山頂をめざした。
賽(さい)の河原から火山灰地の登山道に入ると高い木、草は見当たらず、花が終わったガンコウラン、
エゾイソツツジが顔を出す。ほかに目立つのはススキとコケ類だけ。標高が上がり恵山噴火後の荒々しい
山肌が迫る。「登別の地獄谷みたい」「今にも爆発しそう」の声。硫黄の臭気が風にのり、鼻を突く。
丸木を埋め込んだ階段状の道わきに黒と灰色のしま模様の奇岩が折り重なる。溶岩の塊か。その塊が登
山道に崩れ落ち道をふさぐ。澄んだ空の下、海向山(570b)の山肌がひときわ赤く、海岸線沿いの椴法華
の家並み、恵山灯台も見える。
ジグザグの上りから一気に広い台地に出る。恵山(617b)頂上だ。眺めはよく恵山の街、その向こうに
津軽海峡が。条件よければ下北半島も望めるという。山頂に立つと、足元が火山であることを忘れる。風を
避け、下の岩陰でおにぎり食べ水を飲む。
集合写真のあと往路を下る。恵山とその周辺は、春にはドウダンツツジ、ムササキヤシオなどが咲くツツジ
の名所だ。「ツツジの頃にまたね」の声に下山の足取りも軽い。用意した透明の袋にゴミはなかった。火の
山・恵山はクリーンな山だった。
▽参加者(17人)
和田マサコ、杉林仁止、宮崎初恵、花島徳夫、大槻静恵、石川紀子、伊藤ナカ子、出村宏、福重紀代子、
久保田茂、ゲスト=吉田三朗、吉田京子、松隈秋恵、坪田斗波、豊島恵子、大槻恵子、三森悦子
▽行程
10月11日(日)札幌駅(8.05)−函館山(13.40)−恵山温泉旅館(15.40)
12日(月)恵山温泉旅館(7.45)−登山口出発(8.05)−山頂(9.10)−下山(9.40)−登山口着(10.45)
−温泉入浴(11.20)−樽前SA(17.10)−札幌駅(18.25)
![]() 恵山登山口 海向山(570m)をバックに、登山開始前 |
![]() 恵山 617m 頂上 |
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![]() 函館方面 |
![]() 恵山 火口 |
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![]() 恵山岬 灯台公園を見下ろす |
![]() ススキの穂と紅葉 |
![]() 登山を終えて 恵山火口をバックに |