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第四回東海地区集会報告

第四回東海地区集会報告
日時 五月二十九日(水)十四時~
場所 名古屋市鶴舞中央図書館集会室
参加者 安藤忠夫、岩田道明、沖允人、加藤錬三、葛谷凱治、杉田博、石田文男

例年の五月の終わり頃なら初夏、新綠真っ盛りの清々しい日々なのだが、ここ
のところは連日三十度半ばの暑さだ。こんな中の集会となった。
北海道での先の総会にこの地区からは、唯一参加の沖会員の報告から始まった。
遠路ということもあり、東海以西の参加は僅かだったとのこと。次回は関西方面
が候補で、その時は多くの参加を望みたいむねの声があがった。
次に写真家・水越武の談話がはじまり、ある会員の交友話はどこか得意げでも
あり爽やかでもあり、羨ましい限りのものだった。他に『串田孫一』一~六(一
九九八・一)、『私のすきな山歩き』(岡部紀正)、『ヌプリ』四七~四九号
(JAC北海道支部)。
話題は今日の本題に移る。〈……今回からは、地区会員が関わった既刊図書も
話題にくわえられたら……。第一回目として、沖允人さんのものを俎上に乗せる
予定でいます。刊行当時の山の様子、出版事情、苦心談、エピソードなど、お話
頂けるのでは……〉。特に今回はこの案内を楽しみに参加された方々ばかりであ
ろう。
沖会員はヒマラヤの山、ことにインド・ヒマラヤの精通されている方で、私な
んどは二十歳ころから山岳誌上で存じ上げてきた。安藤会員が額に汗して持参さ
れた数多くの本の一冊ずつに、沖会員の熱弁がとんだ。「名古屋を第二の故郷」
と言われているように、高校を卒業後、名古屋に住まわれたことが、とても幸い
(自他共に)したように思われる。それは山登りが始まり、国内外の幾多の山へ
の足跡が印されて、多くの著書、編著書が残されたのだから。
このあたり、『奧三河の山旅』の「あとがきにかえて」に詳述されている。
『奥美濃ノート』、『改訂・奥美濃ノート』、『奥美濃の山旅は「……狂ったよ
うに通いつめた奥美濃……」を纏められている。『奧三河の山旅』、『奧三河の
山旅・続』、『足利からの山旅』一~六、これらの多くは限定本だった。
この後、これを機にあらためて多方面に執筆・投稿されたもの、著書、編者の
網羅・集大成を望む声が大きかった。
向こう数回の集会はこの企画を目玉に進められることに決まり、楽しみが一つ
増えたものとなつた。因みに、次回は杉田会員の演題である。〈石田〉